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【9/12-9/16】注目のスタートアップ資金調達

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2022年9月12日から2022年9月16日に発表された資金調達ニュースのうち、JP Startups(ジャパスタ)が注目する案件をピックアップしてお届けいたします。

編集部コメント

ANDPADはいよいよシリーズD。期待株からは、注目集まる販売代理管理PRMのパートナーサクセスをピックアップ。SaaS企業が増加してきている中、ネクストフェーズとして注目集まるSaaSインテグレーションとしてDatableも採り上げた。

アスエネ、エマルションフローテクノロジーズなどサステナビリティ関連サービスは引き続きトレンド。

Seed

Datableがシードラウンドで2.25億円を調達(2022年9月14日発表)

Credit:株式会社datableプレスリリース

SaaSインテグレーション用ノーコードツールを提供する株式会社datable(データブル)は、ALL STAR SAAS FUND、mint、並びに複数の個人投資家からシーズラウンドで2.25億円を調達。

「datable」は、国内外のSaaSをはじめ、基幹システムやDB製品、クラウド上に置かれたファイルとの連携など様々なツールとの連携に対応。自社SaaSに導入することで、ユーザー企業へのインテグレーションを可能にし、幅広い顧客層へのリーチを可能にする。

ベータ版において、SaaS企業とユーザー企業併せて20社の導入/PoCを実施してきたが、正式版リリースを機に、2023年末には合計250社の導入を目指すという。元リリースはこちら

Series A

パートナーサクセスがプレシリーズAで2.2億円を調達(2022年9月14日発表)

Credit:パートナーサクセス株式会社プレスリリース

ベンダーと販売パートナーをつなぐPRM(Partner Relationship Management/代理店連携)管理クラウド「PartnerSuccess」を開発運営するパートナーサクセス株式会社は、グローバル・ブレイン、B Dash Ventures等から、プレシリーズAラウンドとして、約2.2億円を調達。累計調達額は約4億円となる。

同サービスはリリース後8ヶ月で導入企業411社(2022年8月末時点)、実例として、導入企業であるマネーフォワード社では専任2名でわずか2年半の期間において管理コスト90%減、紹介リード数前年比214%となったという。元リリースはこちら

エマルションフローテクノロジーズがシリーズAで4.5億円を調達(2022年9月13日発表)

Credit:株式会社エマルションフローテクノロジーズ プレスリリース

国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)発のレアメタルリサイクルベンチャーである株式会社エマルションフローテクノロジーズは、既存投資家であるリアルテックファンドをリード投資家とし、本田技研工業、SMBCベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタル、KDDI Green Partners Fund、および岡三キャピタルパートナーズよりシリーズAで合計4.5億円を調達。累計調達額は約6億円。

エマルションフローとは、従来の溶媒抽出技術と比較して、低コストで高効率に高純度な元素分離を可能にする革新的な技術。同社では特に、廃棄リチウムイオン電池(LIB)に含まれるコバルト、ニッケル、リチウムといったレアメタルを高純度で回収、ハイテク産業に直接再利用する「水平リサイクル」につなげ、完全循環型社会の実現を目指す。元リリースはこちら

Series B

アスエネがシリーズBで総額25億円を実施(2022年9月14日発表)

Credit:アスエネ株式会社プレスリリース

CO2排出量可視化・削減クラウド「アスゼロ」を提供するクライメートテック(気候テック)のアスエネ株式会社は、シリーズBエクステンションラウンドとして、Salesforce Ventures、SBIインベストメント、GLIN Impact Capital、Paidyの元社外取締役などを務めたTybourne Capital Management/持田 昌幸氏の新規投資家からの他、日本政策金融公庫、りそな銀行、三菱UFJ銀行からの融資を含め、合計約7億円を調達。これによりシリーズBラウンド合計調達額が25億円、創業からの累計資金調達額は約29億円となる。

また、あわせて、製品の生産から廃棄までのライフサイクルにおけるCO2排出量可視化であるLCA(Life Cycle Assessment)製品のGHG管理ができる機能「製品LCA」をリリース。製品・サービス単位ごとのCO2排出量(Carbon Footprint of Products、以下CFP)を、原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体で可視化できるようになるという。元リリースはこちら

JP Startupsに寄せられた代表の西和田氏からのコメント

アスエネ株主でシンガポール政府傘下のパビリオンキャピタルと連携できるシンガポール展開を軸に、他のアジア諸国にも拡大を予定しています。

21年末から世界全体の株式市場は落ち込んでおりスタートアップの資金調達環境は厳しい見方もあったが、CO2見える化・削減クラウドサービス「アスゼロ」の導入企業実績の急上昇、経営陣・チームの強さ、サプライチェーンCO2の課題の大きさ、気候変動領域の社会的大義の観点から、高く評価いただくことができ大変嬉しく思っております。

今後、アスエネ・アスゼロはScope3見える化のデファクトスタンダードのソフトウェア・脱炭素ソリューションとして、アジアNo.1のクライメートテック企業を目指し、更なる成長に向け施策を実行してまいります。

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Series D

アンドパッドがシリーズDで122億円を調達(2022年9月14日発表)

Credit:株式会社アンドパッド プレスリリース

クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」を運営する株式会社アンドパッドは、Minerva Growth Partnersをリード投資家とし、海外機関投資家を中心とした新規・既存投資家、ならびに三菱UFJ銀行と商工組合中央金庫からの融資をあわせ、総額約122億円を調達。累計調達額は約209億円となる。

本ラウンドに参加した投資家

  • Minerva Growth Partners
  • 米国 機関投資家(名称非開示)
  • ※1931年にロサンゼルスで設立された世界最大級のロング・オンリー機関投資家
  • T. Rowe Price
  • グロービス・キャピタル・パートナーズ
  • DNX Ventures
  • ジャパン・コインベスト
  • 日本政策投資銀行
  • フォースタートアップス

2016年より提供する「ANDPAD」は現場の効率化から経営改善まで一元管理できるクラウド型建設プロジェクト管理サービス。現在では14.5万社、38.6万人を超える建築・建設業界が利用。2022年にはベトナム現地法人の立ち上げ、インドからの新卒採用を開始するなどグローバル開発体制にも注力。今後の投資戦略として「ANDPAD Second Act」をあわせて公表している。元リリースはこちら