日本のスタートアップエコシステムのグローバル成長を支援するTakeoff Tokyoが、2023年11月30日(木)よりピッチイベント「Tokyo Pitch Night」をヘルシンキ、ベルリン、パリのヨーロッパ3都市で開催した。日本のスタートアップと、各地のスタートアップやスタートアップ・コミュニティ関係者を呼び込み、ピッチ・イベントやネットワーキングの機会提供を通して、日本市場への進出や展開に関心のある海外スタートアップを後押しする。今回は、JP Startups(ジャパスタ)がメディアとしてイベントの開催をサポート、イベントの概要や会場の様子をお届けする。
実は、「Tokyo Pitch Night」開催のきっかけは、2023年6月に東京で初開催されたスタートアップカンファレンス「Takeoff Tokyo」にあるという。「Takeoff Tokyo」の実施以降、次回はより多くの海外スタートアップや投資家を日本、東京に呼び込んでほしいという多くの声から開催に至った。そして今回、「Tokyo Pitch Night」で優秀な結果を収めたスタートアップには、イベントパートナー企業による表彰や、2024年4月に東京で開催される「Takeoff Tokyo 2024」での大型ピッチコンテストへの参加機会が提供される。
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「Tokyo Pitch Night」開催概要
Tokyo Pitch Night in Helsinki
日時:2023年11月30日(木)18時(ヘルシンキ時間)
場所:Pikku-Finlandia
来場者数:200名
Tokyo Pitch Night in Berlin
日時:2023年12月4日(月)18時(ベルリン時間)
場所:betahaus | Kreuzberg
来場者数:60名
Tokyo Pitch Night in Paris
日時:2023年12月5日(火)18時(パリ時間)
場所:Le Wagon Paris
来場者数:50名
主催:Takeoff Tokyo
メインパートナー:東京きらぼしフィナンシャルグループ
イベントパートナー
・JP STARTUPS
・NordicNinja
・NAVA
・GIG-A
・Shibuya Startup Support
・betahaus
・Le Wagon
・CROSSBIE
・La FRENCH TECH
・HEC PARIS
・HEC Entrepreneurship Club
・FINOLAB
・Nordic Innovation House in Tokyo
・Jetro
現地サポート
・Marie-Sakura Hölzle氏(ベルリン)
・Victoria Otter氏(パリ)
第1回、フィンランドの首都ヘルシンキでは次世代の拡張型臓器オンチップ・プラットフォームを開発提供するAKITAが優勝
第一弾はフィンランドの首都であるヘルシンキでの開催となった。「Tokyo Pitch Night in Helsinki」と題し、11月30日(木)18時(ヘルシンキ時間)よりPikku-Finlandiaにて開催。
約200名の起業家、投資家などが来場した。イベント前半は10社のスタートアップによるピッチコンテストを実施。ピッチしたスタートアップの詳細は以下の通り。優勝はAKITA。イベント後半ではネットワーキングが行われた。
登壇したスタートアップ
- Marionette :AIモーションキャプチャ技術の開発提供
- Storydrops :特定の場所のみで聴くことができる音声ドロップをユーザー間で共有し合うサービスを提供する位置情報ベースのソーシャルメディアAppの開発提供
- AIATELLA :医用画像の評価方法をテクノロジーで改善するサービスの開発提供
- VGANG :主にヴィーガンやサステイナブルに焦点をあてたECプラットフォームの開発提供
- Edge to Edge :コンパクトで安価なデータセンターの開発提供
- AKITA :従来のマウスによる医薬品開発および研究を代替する、次世代の拡張型臓器オンチップ・プラットフォームの開発提供
- Galactify :独自のOKRを通して業務生産性の向上が狙えるSaaSを開発提供
- VacuumWoodtech :地球にやさしい建設の在り方をテクノロジーの力で実現するサステイナブルな建設ソリューションの開発提供
- Macromo :DNA、血液、ライフスタイルといったあらゆる健康に関するデータを統合し、一人ひとりに対して最善なライフスタイルを提案するソリューションの開発提供
審査員(※順不同)
- 伊藤 千恵 氏 / 株式会社FINOLAB CEO
- 宗原 智策 氏 / Managing Partner at NordicNinja
- Moaffak Ahmed 氏 – Angel Investor in Finland
第2回はドイツ・ベルリンで開催、ソーラーパネルのSunmaxxが優勝
次はドイツの首都ベルリンで開催された「Tokyo Pitch Night in Berlin」。12月4日(月)18時(ベルリン時間)よりbetahaus | Kreuzbergにて行われた。約50名の起業家、投資家などが来場した。イベント前半は5社のスタートアップによるピッチコンテストを実施。ピッチしたスタートアップの詳細は以下の通り。優勝はSunmaxx。
登壇したスタートアップ
- MORI:e-sportsやVR領域でのプロダクションを得意とするスタートアップ
- Aimee:個人やパートナー間との愛や親密さを望ましい方向に導くソーシャルApp
- Sunmaxx:大量生産にフィットするPVT(生産検証試験)の仕組みをリードし、ソーラーパネルの開発提供を行うスタートアップ
- buddyUP:3Dキャラクターを通して趣味などを他ユーザーと共有することができるソーシャルAppを開発提供するスタートアップ
- Sedulur:ECなどあらゆるマーケットプレイスのためのカスタマーサポートシステムを開発提供するスタートアップ
審査員(※順不同)
- Tilo Bonow 氏 / PIABO Founder & CEO
- 山本 知佳 氏 / CROSSBIE CEO
ラストはフランスの首都パリ、自動車排気ガス問題解決のBufagaが優勝
最後はフランスの首都パリで行われた「Tokyo Pitch Night in Paris」。12月5日(火)18時(パリ時間)よりLe Wagon Parisにて開催。約50名の起業家、投資家などが来場した。イベント前半は6社のスタートアップによるピッチコンテストを実施。ピッチしたスタートアップの詳細は以下の通り。優勝はBufaga。
登壇したスタートアップ
- Bufaga:排気ガスなどによる大気汚染の問題を自動車に独自の空気清浄機を設置することで解決を目指すスタートアップ
- swift :医療機器のデリバリーロボットの開発提供を行うスタートアップ
- αKen Medical :患者の腫瘍に対して安全なナノセラノスティクスを通じて命を救い、健康を向上させるソリューションの開発提供を行うスタートアップ
- Entre Compétents :経験豊富なエンジニアを対象としたSMEsのためのITソフトウェアの開発提供を行うスタートアップ
- STREETMARKETS :さまざまな条件から買い物に関して発生しているお店と消費者それぞれの機会損失や無駄な労力を減らすべく、独自のAppプラットフォーム上で製品の検索や購入を可能にするスタートアップ
審査員(※順不同)
- 佐宗 純 氏 / MBA candidate at HEC Paris
- Orhiane Savarese 氏, Events lead at Incubateur HEC Paris
- Yves Lehmann 氏, Coach at f21
複数の支援が集まりピッチイベントが成功、今後も各地域で開催
Takeoff TokyoのCEOであるアンティ・ソンニネン氏によると、もともとこのイベントは小規模なネットワーキングを予定していたが、さまざまな企業の支援が集まったことで、まずはヨーロッパ3都市でピッチイベントとして開催できるようになったという。
Takeoff Tokyo 2024のメインイベントは2024年4月10日〜11日で開催することが発表された。ピッチコンテスト、スタートアップブース、協賛企業の募集はwww.takeoff-tokyo.comで受付中だ。
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