2023年7月28日から2023年8月3日に発表されたスタートアップニュース、資金調達情報のうちJP Startups(ジャパスタ)が注目する案件をピックアップしてお届けいたします。
編集部コメント
デッドやエクステンションラウンドでの調達が多かったが、今後を見据えて良いクロージングを迎えようとファイナンスに挑んでいる各社を応援していきたい。ファイナルクローズしたら取り上げたい企業も多く、編集部としても今後が楽しみだ。今回は遠隔接客「RURA」のタイムリープと、再エネのクリーンエナジーコネクト。特に後者は息の長い調達になりそうだが電力、商社を巻き込んで大規模に育っていってほしいところ。
スタートアップ向け情報ではBeyond Next VenturesのBRAVE2023のエントリー開始と、DCM Atlas 第2期のエントリー開始をピックアップ。アーリーフェーズの皆さんは奮って応募してみてほしい。
スタートアップニュース
研究成果の事業化推進プログラム「BRAVE」、2023年度の本エントリー開始(2023年8月1日発表)
研究者や起業家と共に、大学や企業に眠る革新的な技術の社会実装に挑む独立系ベンチャーキャピタルのBeyond Next Ventures株式会社は、実用化を目指す研究者の登竜門「BRAVE」2023年度の本エントリーを開始したことを発表した。
BRAVEは、各採択チームに対して経営人材候補をマッチングし、創業チームを組成する機会を提供。その後、ディープテック領域への投資や成長支援経験の豊富なベンチャーキャピタリストをはじめ、研究開発型スタートアップの先輩経営者、知財や法律など特定の業界におけるスペシャリストがメンターとなり、資金調達や事業成長につながる支援を行う。さらに、最大1,000万円の資金提供に加え、助成金(JST START、NEDO、AMED等)の獲得を支援する。
今回初めて、ディープテック領域を牽引する有力VC約20社がメンターとして参加し、プログラム史上最大規模となる最大50シーズの事業化を推進するという。締切は8月25日(金)まで。元リリースはこちら。
プログラム概要
- 対象者:研究成果の事業化を目指す大学・研究機関の研究者または学生(領域不問) / シード期の研究開発型スタートアップ / 研究者の共同創業者またはCXOとしてスタートアップの創業を目指すビジネスパーソン
- 本エントリー期間:2023/8/1(火)~2023/8/25(金)
- 一次審査結果通知:2023/9/1(金)
- 経営人材候補、メンター候補VCとのマッチングイベント:2023/9/9(土)
- マッチング期間:2023/9/9(土)~2023/9/22(金)
- 採択者決定:2023/9/22(金)
- プログラム開始:2023/9/23(土)
- デモデイ:2023/12/2(土)
- エントリーURL:https://beyondnextventures.com/jp/incubation/brave/
DCMベンチャーズ、創業期のスタートアップ向けシードプログラム「DCM Atlas 第2期(’24)」の応募を開始(2023年8月1日発表)
アメリカやアジアでアーリーステージのテクノロジーベンチャーに投資するベンチャーキャピタルのDCMベンチャーズ(以下、DCM)は、2023年1月からスタートしたシード投資プログラム「DCM Atlas 第1期(’23)」が2023年6月を持って修了し、2023年8月1日から「DCM Atlas 第2期(’24)」の応募を開始したことを発表した。
「DCM Atlas」は、プログラム開始時に4,000万円の出資を行い、5ヶ月間のコーチングやエキスパートメンタリングを通じて、バリュープロポジションづくりからPMF(プロダクトマーケットフィット)を目指すシード投資プログラム。 DCM投資チームによる個別メンタリングや、各社のアジェンダに応じた専門性を持つエキスパートによる個別メンタリングのほか、プログラムの最後には、DCMオフィスのあるシリコンバレーで、現地の投資家・スタートアップやDCM投資先との交流機会が与えられる。
「DCM Atlas 第2期(’24)」では、アイディア探索中(起業前含む)、プロダクト検討中、プロダクトローンチ済みのチームを対象として募集を募り、2024年1月に開始、前回に引き続き5ヶ月のプログラムを予定している。また、8月中は毎週、事前オンライン説明会が実施され、プログラム内容の説明や質疑応答がウェビナー形式で行われる。プログラムの詳細はこちら。元リリースはこちら。
プログラムスケジュール
- 募集期間:2023年8月1日(火)~2023年10月31日(火) 23:59
- 選考期間:2023年8月~12月上旬
- 実施期間 : 2024年1月~2024年6月上旬
- 応募フォーム:https://forms.gle/QUpop7DtjbwEvDbe6
資金調達情報
【ラウンド不明】遠隔接客サービス「RURA」を提供するタイムリープ、セーフィーからの資金調達を実施(2023年7月31日発表)
インターネット越しに店舗の接客を行うことができる遠隔接客サービス「RURA」を提供するタイムリープ株式会社は、クラウド録画・映像管理プラットフォーム「Safie(セーフィー)」を運営するセーフィー株式会社より、セーフィーのCVCであるセーフィーベンチャーズ株式会社を通じて資金調達を実施した。
タイムリープは、「最も大切なことに時間を使える世の中を実現する」をビジョンに掲げ、遠隔接客サービス「RURA」を提供。同サービスはインターネットを通じて店舗の接客を遠隔地から行なうことができ、約30店舗の受付をわずか3名で実施している例もあり、店舗の人手不足に悩む店舗経営者のニーズに応えている。
同社は今回の資金調達を通じて、RURAとSafieの連携を強化し、両社が培ってきた店舗業態における知見を駆使した協業を進める方針で、例えばRURA上で同一店舗内に置かれたSafieのカメラ映像が確認できるようになるほか、エッジAIカメラ「Safie One(セーフィー ワン)」の人物検知やエリア検知を通じて、店舗内の顧客動向を取得することで、店舗の効率化や人員配置の最適化を可能にし、店舗の省人化や接客品質向上などの顧客課題の解決を目指していくという。元リリースはこちら。
【シリーズC】脱炭素ソリューションを手がけるクリーンエナジーコネクト、31.8億円の資金調達を実施(2023年7月28日発表)
法人向けグリーン電力ソリューション事業およびNon-FIT再エネ発電事業を展開する株式会社クリーンエナジーコネクトは、シリーズCファーストクローズにおいて、株式会社環境エネルギー投資(EEI4号イノベーション&インパクト投資事業有限責任組合)、伊藤忠商事株式会社、関西電力株式会社を引受先とする第三者割当増資等により総額31.8億円の資金調達を実施。これまでの累計資金調達額は233億円になった。
クリーンエナジーコネクトは、FIT制度(再生可能エネルギー固定価格買取制度)を活用しない小規模な低圧太陽光発電所を開発・運営、オフサイトコーポレートPPAサービス等を活用して、追加性のある再生可能エネルギーを提供することで、企業の脱炭素・RE100の目標達成に対応している。
同社は今回の資金調達で、今後より一層高まる脱炭素化・再エネ導入のニーズに応えるため、オフサイトコーポレートPPA用サービスのNon-FIT低圧太陽光発電所の開発、蓄電システム、BEMSを活用した再エネ利用率向上に向けた取り組み、再エネ導入を効率的に進める管理システムの開発、専門人材の採用と組織体制の強化に充てる予定とのこと。元リリースはこちら。
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