2023年4月14日から2023年4月20日に発表されたスタートアップニュース、資金調達情報のうちJP Startups(ジャパスタ)が注目する案件をピックアップしてお届けいたします。
編集部コメント
採択されると有楽町SAAIが使える、ゼロワンブースター主催のビジネスプランコンテスト第6期がスタート。同社は東京都が手がける女性ベンチャー成長促進事業「APT Women」での起業家育成講座も手がける。これから本格的な起業を検討している人はチェックしてみては。
資金調達ニュースでは、デジタルガレージよりシード調達した建設テック「GACCI」、伊藤忠(ITV)やDNXらからプレシリーズA調達したメタデータ一元管理の「Quollio Technologies」、入会・予約などの管理システムを提供する「hacomono」をピックアップ。他にもメタバース向けVRゲーム開発、東南アジア展開を目指すライブチケットプラットフォーム、ガストロノミーツアーなどエンターテイメント系の調達が目立った。営業やバックオフィスから一次産業までDX系が堅調に育つ一方、エンタメやカルチャーの領域に環境・ダイバーシティ配慮事業まで裾野を広げる事業者も次々生まれては成長しており、各社規模の違いはあれど、日本経済全体としてバランスの良いカルチャー成長が期待される。
スタートアップニュース
年間最大1,000万円を3年間にわたり助成する新プログラム「アウトカムファンド for IMM」、発表フォーラム・記者発表会を開催(2023年4月19日発表)
寄付・社会的投資が進む社会の実現を目指す認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会は、韓国SKグループの企業財団であるCenter for Social value Enhancement Studies(以下、CSES)との協働により、インパクト志向の事業者を対象に、インパクトの測定と向上のためのインパクト測定・マネジメント(IMM)の導入を支援し、創出されたインパクトに連動した年間最大1,000万円のインセンティブを3年間にわたって助成する新しいプログラムを開始する。今回、同プログラムの応募開始にあたり、5月16日(火)に発表フォーラムと記者発表会を開催することを発表した。
「アウトカムファンド for IMM」はインパクトの創出を加速することを目的に、インパクトスタートアップや社会的企業など、インパクト志向の事業者を対象に、アウトカムに連動したインセンティブを付与する「アウトカムファンド」による助成を行う。助成先事業者に対しては、「インパクト測定・マネジメント(IMM:Impact Measurement and Management)」に関する伴走支援を提供し、事業によるインパクトを測定・可視化し、経営戦略や事業改善に活用することで、インパクトの向上を支援するという。同協会はこのプログラムを通じて、日本社会におけるインパクト志向による事業の促進や、インパクト志向の資金循環が拡大されていくことを目指す。元リリースはこちら。
開催概要
日時:2023年5月16日(火)
記者発表会:13時45分~14時15分(会場のみ)
フォーラム:14時30分~16時00分(会場、オンライン)
開催形式:対面(会場)とオンライン(Zoomウェビナー)によるハイブリッド開催
定員:会場80名(先着順)/オンライン100名
参加費:無料
オンライン:Zoomウェビナー
会場名:日比谷国際ビル コンファレンススクエア 8C
(住所:東京都千代田区内幸町2-2-3 日比谷国際ビル8階)
申し込みURL:https://business.form-mailer.jp/fms/0daf2462126026
三菱地所×01Booster主催!成長する起業家達の登竜門、ビジネスプランコンテスト「01Start第6期」募集開始(2023年4月19日発表)
株式会社ゼロワンブースター(以下、01Booster)は三菱地所株式会社(以下、三菱地所)と両社が手掛ける個人のアイディアを形にするワーキングコミュニティ「有楽町『SAAI』WonderWorking Community」で、ビジネスプランコンテスト「01Start第6期」を開催するを発表した。
「01Start第6期」は、事業ジャンルやステージを問わず、イントラプレナー(社内起業家)から、スタートアップ、フリーランス、地方で活動する方など、幅広い方の新たなチャレンジを応援するビジネスプランコンテスト。第1回目から有楽町「SAAI」を提供する三菱地所が協賛、今回で6回目を迎える。採択者は、有楽町「SAAI」の一年間無償利用をはじめ、01Boosterの個別相談(メンタリング)、各種イベントへの参加、近隣店舗での実証実験を模索できるなど、さまざまな参加特典を受けることができる(利用可能期間が一部変更になる場合あり)。元リリースはこちら。
開催スケジュール
エントリー受付開始:2023年4月19日(水)
エントリー締切:2023年5月15日(月)23:59
選考期間:2023年5月16日(火)〜2023年6月7日(水)
ピッチコンテスト&結果発表:2023年6月中旬(予定)
プログラム期間:2023年7月〜2024年6月30日(日)
エントリーURL:https://01start.01booster.com
東京都とともに01Boosterが後押しする東京都女性ベンチャー成長促進事業「APT Women」、2023年度 育成講座 募集開始!(2023年4月20日発表)
株式会社ゼロワンブースター(以下、01Booster)は、東京都女性ベンチャー成長促進事業「APT Women(アプト ウィメン)」の運営事業者としての採択と、2023年5月10日(水)に開講する育成講座の募集開始を発表した。
「APT Women」は、東京都が起業や経営者としての成長を目指す女性に対して、経営やスケールアップに必要な知識やスキルを提供、同じ志を持つ起業家や事業を加速させる協力者・支援者との出会い、連携を目的に、さまざまな場と機会を提供するプログラム。講師には、社会課題の解決やグローバル市場の進出などスケールアップする可能性の高い事業ビジョンを持ち、幅広い分野でトップランナーとして活躍する女性起業家8名と、前年度のAPT Womenプログラムを卒業したばかりの成長著しい先輩起業家8名を迎える。また、育成講座に先駆けて、前年度のAPT Womenプログラムの卒業生である第7期受講生の代表者による、事前説明会を2023年5月9日(火)に開催する。元リリースはこちら。
開催概要
日時:
2023年5月10日(水)〜6月27日(火)
毎週水曜15:00~17:00開催(全8回)
申込締切:各回当日の13:00まで受付(定員300名に達し次第終了)
参加方法:各回事前申込制。公式サイトより申し込み
開催場所:オンライン開催(Zoomウェビナー)
参加費:無料
申し込みURL:https://apt-women.tokyo/program/training/index.html
資金調達情報
【シード】建設テックのGACCIが1億円の資金調達を実施、見積業務を最適化するプロダクト「GACCI」を提供開始(2023年4月19日発表)
建設テックの株式会社GACCIは、シードラウンドで、デジタルガレージグループの株式会社DGベンチャーズとOpen Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合(通称:Earthshotファンド)を引受先とする第三者割当増資により、1億円の資金調達を実施。併せて、同社が開発する、建設業の見積業務を最適化するクラウドサービス「GACCI(ガッチ)」の提供を開始することを発表した。
同社は2021年2月に設立。「建設業界のプレコンストラクションに革命起こす」をミッションに、人手不足や長時間労働の是正といった業界課題を抱える建設業界において、「見積業務の煩雑さ」という業界共通の大きな課題に向け、建設業の見積業務を最適化するクラウド型SaaSサービス「GACCI(ガッチ)」を開発している。建設業界は労働者不足や、2024年の月45時間の残業規制も予定され、業界全体で産業維持のための生産性向上が必要不可欠となっている一方で、建設業の現場においては、紙での作成資料や電話・FAXの使用など作業の煩雑さが様々な場面で現存し、現場に携わる方々の負担は増大している。今回、同社は、建設業界の主に設計と施工の間の「プレコンストラクション」と呼ばれる領域をデジタルの力で効率化を目指す企業として、情報ネット株式会社から、株式会社GACCIに社名変更した。
調達した資金は、プロダクト開発・サポート体制の拡充や採用強化に投資するという。また、今回の引受先であるデジタルガレージグループが持つ幅広い全国のネットワーク基盤を軸に、建設業界の事業者との連携や、共同事業の開発推進等を通じ、既存事業領域の拡充、さらには周辺領域への事業拡大を加速していく方針。さらに、今回の出資に伴い、株式会社デジタルガレージ執行役員の崎島氏が、社外取締役に就任する。元リリースはこちら。
【プレシリーズA】Quollio Technologies、約2.2億円の資金調達実施と「Quollio Data Catalog」のフルリニューアルを発表(2023年4月18日発表)
日本のエンタープライズ企業向けデータカタログソリューション「Quollio Data Catalog」を提供する株式会社Quollio Technologiesは、伊藤忠テクノロジーベンチャーズをリード投資家とし、DNX Ventures、Incubate Fundを引受先とするプレシリーズAラウンドで約2.2億円の調達を実施。これまでの資金調達ラウンド、金融機関からの借入も合わせた累計の調達金額は約3億円となった。併せて、「Quollio Data Catalog」をフルリニューアルし、近日提供開始することを発表した。
同社は2021年8月に設立、「世界中の情報と知を繋げ、人類の新たな価値創造を促進する。」をミッションに、メタデータ管理プラットフォーム「Quollio Data Catalog」を開発、提供している。組織のメタデータを一元的に管理し、データ活用推進からデータガバナンスまで、様々な活動を支援することが可能となっている。今回調達した資金は更なるプロダクト開発と、営業・サポート体制の採用に投資する予定で、近日リリースを予定しているサービスのフルリニューアル提供を革切りとし、ミッション、及び国内No.1データインテリジェンスプラットフォーム構築の実現に向け、更に顧客基盤を拡大させるという。元リリースはこちら。
【シリーズC】オールインワン基幹システム「hacomono」、38.5億円の資金調達を実施(2023年4月19日発表)
ウェルネス領域に特化した月額制店舗のための顧客管理・予約・決済システム「hacomono」を提供する株式会社hacomonoは、Coral Capitalをリード投資家として、本ラウンドより、楽天グループ株式会社(楽天ベンチャーズ)、株式会社Cygames Capital、GMO VenturePartners株式会社の3社を新たに加え、既存投資家であるシニフィアン株式会社及びみずほキャピタル株式会社が共同で運営するグロース・キャピタル「THE FUND」、ALL STAR SAAS FUNDを引受先とした第三者割当増資を実施。併せて、あおぞら企業投資株式会社、株式会社静岡銀行、株式会社東京スター銀行及び株式会社名古屋銀行からデットファイナンスを受け、シリーズCラウンドで総額38.5億円の資金調達を実施した。これまでに26億円の資金調達を実施しており、今回の調達により累計資金調達額は64.5億円になった。
同社は2013年7月に設立、「ウェルネス産業を、新次元へ。」をミッションに掲げ、2019年3月より、ウェルネス産業向けオールインワン基幹システム「hacomono」を提供し、テクノロジーの力で、より良い社会につながる日本の健康課題解決に貢献する事業を推進している。「hacomono」は、入会・予約・決済などの手続きをDX化し、顧客体験を高めるソリューションとして、現在3,000店舗以上、利用者数310万人を超えるサービスへ成長している。
今回調達した資金は、ウェルネス業界へのシェア拡大を視野に基幹システムとしての「hacomono」開発や店舗DXを加速させるIoTの活用や、そのためのハードウェアの研究開発、FinTech領域を含めた新規事業への投資、これらの実現に向けた人材の採用及び組織力強化に投資する予定だという。元リリースはこちら。
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