2023年1月20日から2023年1月26日に発表された資金調達ニュースのうち、JP Startups(ジャパスタ)が注目する案件をピックアップしてお届けいたします。
編集部コメント
Web3領域では、他にもメタバースやデジタルツインの事業会社による調達リリースもある中、NFTマーケティングのSUSHI TOP MARKETING、Web3総合支援のHashportの2社の調達をピックアップ。テラドローン、食べチョクは引き続き資金調達を実施し、着実な成長を見せた。
調達環境の改善に遅れが出る中、ラウンドを2-3回に分けて調達し、リリースを打つ企業が増えてきている。クローズ金額の最大化に向け、当メディアもこまめなニュースシェアで応援していきたい。
Seed
NFTマーケティングのSUSHI TOP MARKETING、シードラウンドで1億円を調達(2023年1月24日発表)
NFTの配布と企画に特化した、企業のNFTマーケティングを支援するSUSHI TOP MARKETING株式会社は、Spiral Capitalをリード投資家として、エンジニア起業家に特化したシードVCのMIRAISE、株式会社電通グループより、1億円の資金調達を実施した。
同社は2021年10月に設立。「トークンを介した、企業と個人のあたらしいコミュニケーションの創造」をテーマに、NFTを簡単に受け取れる「NFT Shot」を開発。「トークングラフマーケティング文化の創造」という理念の実現を目指す。今回の調達により、技術開発にいっそう注力し、トークングラフマーケティングの普及を加速させるという。具体的な第一歩として、現在開発中の法人用のNFTマーケティングツール「トークングラフマーケター(仮)」の開発や、それに伴うエンジニア、ビジネス開発人材などの募集に注力する。元リリースはこちら。
Series B
スマートホームサービス「SpaceCore」のアクセルラボ、ケネディクスより7.8億円を調達(2023年1月25日発表)
株式会社アクセルラボは、ケネディクス株式会社より7.8億円を調達。あわせて、シリーズBを開始することを発表した。
同社は2017年7月に設立。2019年にスマートホームサービス「SpaceCore(スペース・コア)」の提供を開始。昨年9月には、IoTエンジンを他社サービスに提供する「alie+(アリープラス)」を事業化している。今回の調達により、主力事業である「SpaceCore」領域にて進行しているプロジェクトをはじめ、新機能に係る開発費およびIoTデバイスの安定供給を目的としたIoTデバイス調達資金に充てるという。また、alie+の事業化に伴い、IoTデバイスの導入、設置およびアフターサポート領域の拡充に伴う体制構築費および運転資本増加額に対応するための運転資本にも充当する予定とのこと。元リリースはこちら。
テラドローン、アジア初となる世界時価総額2位アラムコのVC Wa’edより18.5億円を調達(2023年1月25日発表)
テラドローン株式会社は、世界時価総額2位のアラムコのVC Wa‘edより、18.5億円を調達。累計調達額は126.6億円となる。あわせて、中東に特化した事業戦略に伴い、世界最大級の産油国であるサウジアラビアで、ドローン事業を展開する子会社Terra Drone Arabiaの設立を発表した。
同社は2016年2月に設立。「空から世界を進化させる」をミッションに、自社開発製の特許取得済みである測量用・点検用ドローンを、国内外10か国の石油ガス・化学・建設業界などへ提供。そのほか、世界8か国で「ドローン運航管理システム(UTM)」を展開する。サウジアラビアでは、2016年以来脱石油依存経済や雇用の創出を目指し持続可能な経済を目指す経済改革構想「サウジビジョン2030」を発表。この目標を達成するため、サウジアラビアの投資家がドローン産業に強く注目する中、アラムコのVC Wa’edからアジア初の出資となった。
今回の調達により、サウジアラビアの経済を支える子会社設立、安全で効率的な空の移動を支え、新しいグローバルインフラを目指す「空の運航管理プラットフォーム」の開発、各事業成長に向けた投資を行うという。また、中東地域におけるエアモビリティ産業の発展、グローバル市場における更なる展開に向け、グローバルにおける空の次世代インフラを整備を目指す。元リリースはこちら。
Series C
「食べチョク」を運営する株式会社ビビッドガーデン、シリーズCエクステンションラウンドで約7億円を調達(2023年1月25日発表)
株式会社ビビッドガーデンは、株式会社WCPおよび、高知銀行グループのオーシャンリース株式会社や第四北越フィナンシャルグループ傘下の第四北越キャピタルパートナーズ株式会社など、地方銀行系ベンチャーキャピタル計6社より、約7億円を調達。シリーズCラウンドでの累計調達額が約20億円となった。
同社は2016年11月に設立。「生産者のこだわりが正当に評価される世界へ」をビジョンに産直通販サイト「食べチョク」を運営。2023年1月時点で登録生産者数は8,100軒、ユーザー数は80万人を突破、国内産直ECサイトで、認知度や利用率など6つのNo.1を3年連続獲得している。2022年6月にも6社の地方銀行系ベンチャーキャピタルを含む14社から13億円を調達しており、今後、全国に地方銀行とのネットワークをつくることで、地方で活躍する生産者のサポートを強化する方針。今回の調達により、「インターネットに不慣れな生産者のサポート」「エンジニアやデザイナー・人事など、経験値のあるエグゼクティブ人材の採用」「企業との連携やマーケティング」の三つを強化するという。元リリースはこちら。
Web3事業のHashPort、シリーズCラウンドの1stクローズで約9億円を調達(2023年1月20日発表)
株式会社HashPortは、株式会社三井住友銀行、およびUTEC4号投資事業有限責任組合より、総額約9億円を調達。
同社は2018年7月に設立。「すべての資産をデジタル化する」をミッションに、ブロックチェーン技術の研究開発に取り組む。ブロックチェーン関連コンサルティング・システムソリューション事業を執り行うHashPortの傘下には、主にNFT関連事業を行うHashPaletteと金融インフラ事業を行うHashBankがあり、グループ全体でWeb3時代のトークンエコノミーの仕組み作りを推進している。今回の調達により、Web3への参入を目指す企業への支援と日本発大型IPを活用したWeb3プロダクトの開発を強化するほか、業容拡大に伴う規制遵守の高度化と株式公開を見据えた、コンプライアンスおよびコーポレートガバナンス人材の採用を強化する方針。元リリースはこちら。
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